身近な人に不幸があったとき必要となるのが「喪服」ですが、一方で「喪服を用意しておくことは縁起が悪い」という意見もあります。
なぜそのような意見が挙がっているのか、その理由やどうすればいいかについて解説していきます。
そんな中で、突然喪服が必要になった場合の対処法も解説していきますのでご参考ください。
目次
喪服は用意しない方がいいって本当?
喪服について「早めに買うと縁起が悪いから用意しない方がいい」「喪服を気に入るのはいけない」という話を聞いたことがありませんか?
これは、喪服がその性質上「他人の不幸がなければ必要にならないもの」であることが関係しています。
例えば身近な人が危篤の状態とあれば、早いうちから心の準備をして、いつ何があってもいいように構えるのではないでしょうか。
その一環として、突然必要になってもいいように喪服を用意することもあるでしょう。
しかし喪服を早くから用意することは「危篤になっているその人の、最期のときを待っている状態」とも言えます。
そのため、万が一のことが起きない限り必要にならない喪服を早めに買うと縁起が悪いと考えられます。
同様に喪服を気に入ったり、デザインを好んだりすることもあまりいいこととされていません。
近年では喪服に対するこのような考え方や、縁起が悪いという噂を信じる人は減少傾向にあります。
また、そもそも社会人として喪服は必要なものであるという考えも広がっています。
そのため、いざというときに備えて喪服を用意しておくことも「絶対にいけないこと」とは言えません。
あらゆる冠婚葬祭で使えるフォーマルスーツは、ひとつ持っておいても損をしないでしょう。
お通夜や葬式に喪服以外を着ていくことはダメ?
訃報のお知らせは、多くの場合「ある日、突然知らされる」というものではないでしょうか?
そのため、突然のことで喪服を用意できないケースもあるでしょう。
また喪服を持っている人でも、久しぶりに袖を通そうとするとサイズが合わなくなっているということもあるかもしれません。
そのような場合には、喪服以外を着用しても良いのでしょうか?
結論からお伝えすると、通夜のようにすぐに駆けつける必要のある場では平服で参列するケースも少なくありません。
むしろ、前述のように「不幸な結末を待っていた」という意味で捉えられる可能性があることから「通夜に喪服で参列するのはよくない」という考えもありました。
ところが近年では、通夜も日にちに余裕を持って執り行われることが増えています。
これは、通夜と葬儀を同じ会場で行うことが増えたためです。
葬儀会場で通夜や葬儀を行う場合、葬儀会場の予約状況によってはすぐに行うことができません。
通夜もすぐに行われず、準備の時間が確保しやすくなっていることから、喪服で参列することが一般的になってきています。
喪服は何歳から用意する必要がある?
通夜や葬儀に参列する際の服装は、年齢によっても変わります。
高校生までの学生は、通っている学校の制服で参列すれば問題ありません。
しかし大学生や社会人の場合には、喪服を用意する必要があります。
ちなみに喪服は単なるスーツとは異なり、特殊な濃染加工がされています。
そのため普段使っているスーツとは別に、喪服を用意しておくことも大切です。
そして喪服は、歳をとるほど質の高いものを身につける必要があります。
20代であれば、数千円から3万円前後までの喪服でも問題ありません。
しかし40代以上になれば、目安としては5万円以上の喪服を用意すると良いでしょう。
※喪服の購入を検討されている方は「 喪服・礼服(ブラックフォーマルスーツ)はオーダースーツのKASHIYAMA 」のページを参考にしてください
喪服がない時の対処法
お金がない、すぐに用意できないなどの理由で喪服を用意できない場合はどうすればいいのでしょうか?
仕事帰りに突然通夜に駆けつける必要があったなど、どうしても喪服を用意できないケースにおいては平服で参列しても構わないとされています。
その場合も、できるだけフォーマルなジャケットを羽織るなどの形で工夫しましょう。
きちんと感、フォーマル感を意識することで、葬儀にふさわしい服装を目指せます。
作業着などを着用している場合も、できる限り地味なジャケットを合わせてください。
ビジネススーツでワイシャツやジャケットを用意するのが難しい場合、黒いネクタイだけでも身につけましょう。
お金がないなどの理由で用意できないのなら、喪服を借りるというのも手です。
友人や知人で体型が近い人がいたら、喪服を借りることができるかもしれません。
借りた際には、返す前に必ずクリーニングしてください。
また、突然借りてしまったことに感謝を示すお礼の品も添えましょう。
喪服のレンタルサービスを利用しよう
どうしても身近に借りられる相手がいない場合、レンタルサービスの活用を検討しましょう。
レンタルサービスでは、通夜や葬儀に参列するときに最適な喪服を貸し出します。
レンタルサービスを利用すれば、必要なときにだけ利用でき手元に喪服がなくても問題ありません。
「喪服をあらかじめ用意しておくのは縁起が悪い」と考える人にとっても、便利なサービスと言えるでしょう。
数年に一度使うか使わないかわからないという程度の喪服を買う必要もなく、クローゼットの中で保管しておく手間もかかりません。
体型の変化で着れなくなってしまう心配もなく、いつでも自分に合う喪服を身につけられます。
まとめ
喪服は不幸があった際に身につけるものだからこそ、早い段階から用意しているのは縁起が悪いという考え方があります。
近年ではそうした考えも少なくなってきましたが、気になってしまう方はレンタルサービスをうまく活用するのも手です。
喪服のレンタルサービスなら、必要なときに自分に合った喪服を利用できるでしょう。